卒園シーズン。

保育園の先生方が画用紙などで
一生懸命時間をかけて製作した壁面が、

壁を彩っていることでしょう。

 

わたしはこの壁面は、二種類に分けられると感じています。

 

こうするもの、という暗黙のルールのもと作られた壁面

子どもたちの感性を高める環境としての壁面

 

それぞれについて考えていきます。

 


①こうするもの、という暗黙のルールのもと作られた壁面について考えてみる


は、ほぼ親と先生のためだと思うんです。

 

なぜなら、子どもたちにとったら、

3月になったら壁面がなんか少し豪華に変わったなぁ、

それだけだからです。

(年長さんは、あぁ卒園なんだなぁ、と思うかもしれませんが。)

 

園という施設は、子どもたちが主となり過ごす場所です。

それなら、壁面も子どもたちにとってはひとつの「環境」のはず。

だったら、もっとやり方を変えなければいけないのでは?と考えます。

 


 


保育における「環境」とは?


保育において「環境」という領域は、

子どもたちの成長過程で大切にしたい5領域のうちのひとつです。

 

5領域とは、次のとおりです。

 

・食事、排泄、運動などの「健康」

・友達や先生、家族や地域の人との関わり「人間関係」

・自然や動物、生活や遊びに関する身の回りのこと「環境」

・言語や読み書きなどの文字に関する「言葉」

・歌、ダンス、劇、絵画など様々な「表現」

 

壁面製作はそのうちの「環境」だと思うんです。

 



 


「環境」としての壁面製作で忘れがちなこと


まず確認しておきたいことは、壁面製作をする先生は、

「子どものどんな育ちをねらって製作しているのか」

ということです。

 

例えばアンンマンを折り紙で先生が綺麗に折ったものを、

窓にテープでペタペタ貼る。

これのねらいはどこにあるのでしょう?

 

「子どものどんな育ちをねらっているのか」を明確にしていないと

ただ「いつもやっているから」に目的がある、

先生主体の環境と思えてなりません。

 

の場合の壁面のねらいをあえて言うなら、

子どもが季節感や安心感を感じる、

ということでしょうか。

 

いつも目的をもち、ねらいをもって製作しないと、

先生のひとりよがりな、自己満足の発表場所になってしまいますよ。

 

 



壁面製作はどうあるべきか


子どもたち主体の「環境」としての壁面と

捉えるのであれば、もっといい方法があると思います。

 

例えば、先生が作るのではなくで、

年中さんや年少さんが、年長さんへの思いを込めて共同で作れば

そこに「人間関係」がプラスされます。

 

そこに例えば、卒園や思い出の音楽をかけながらとか、

そんな導入をすれば、「表現」もプラスされます。

 

わたしは、こどもたちの育ちをねらうときには、

壁面は「環境」だけでなく、

例えばここに「人間関係」「表現」をくっつけて

活動にすることもできると思います。

 

 わたしは作られたものをただ掲示するよりも、

もっと子どもたちを巻き込んだ方が子どもたちのためだと思うし、

そのための掲示板だと思っています。

 

保育雑誌にある見本通りに先生が作って、

わぁすごいってなってる雰囲気にはどうしても疑問を感じてしまうんです。





子どもたちの感性を高める環境としての壁面 

 

つぎに、子どもたちの感性を高める環境としての壁面、

について考えてみます。

   

わたしのお友達には保育士が多いのですが、

中には、本当に素晴らしいアート作品のような壁面を

作っている人もいるんです!

 

もはや保育士ではなく、アート作家。

それぐらい本当に人間味溢れる作品なんです。



というのも、

わたしは以前ハンドメイド作家として活動していました。

ニーズやデザインを考え、素材選びや制作までとても大変な作業でした。

だからその大変さはとてもよくわかります。





親子大学は、新しい提案をしてみる!


園に、アン○んマンとか、○リキュアとか、
子どもたちの安心のために喜ぶものを
環境として用意するところもあると思います。

はたまた極端な例、ゴッホとか、モナリザとか、
芸術作品を掲示するという園もあるかもしれません。 
 


「製作」は作ることだとしたら、

「制作」はそこに芸術的な要素が加わると思っています。

 

見とれるくらいのアート壁面を作りあげるお友達は、

壁面を「制作」していて、それは保育士でありながら

立派なアート壁面作家だと思います。



であれば、こんな提案ができると思うんです。


「園のアート壁面作家の先生になる!」

 

とても個性豊かで、

「人の心」や「デザイン性」が感じられる作品だと思うんです。

 

芸術は(すみません芸術には全く無知ですw)、

作者の心情や情景が見事に表現され、

言葉で表せない、見た人の心の部分を豊かにしてくれます。



そんなふうに、保育士同士も個性を認め合っていけたらなぁ、

と思うんです。





アート壁面作家!と割り切ることで起こること


・子どもたちの「環境」としての壁面になる!

 

・壁面は作者の思いが溢れる作品になり、

 保育雑誌を真似した作品ではなくなる。

・肩書きを名乗ることでモチベーションも上がる。

・もちろん質も上がる。

・子どもたちもその作品を見て、心を感じるので感性が豊かになる。

     

   

・本人も仲間も気持ちよく仕事ができる!

 

・その先生は仕事としてきちんと依頼されるから、

 残業でも割り切って頑張れる。

・他の先生も壁面を完全に任せているので余計な心配をしなくて済む。

・壁面の仕事を「雑用」ではなく「環境としての大切な活動」と位置づけ、

 その分他の先生はその他のお仕事を頑張る。

・数人のグループで壁面をデザインするのもいいかもしれない。




 

これからの保育は


保育の問題は昨今かなりクローズアップされていますが、

わたしは待機児童が多い原因のひとつは、

保育士が辞めていく職場にあると考えています。

 

理想と現実に差がありすぎるのではないでしょうか?

 

どんどん保育に入れる人を増やすのではなく、

まずは今いる保育士が減らないように

質を高め、負担を減らし、

保育士同士が楽しんで認め合って保育していくことが、

第一にすべきことなのではと感じます。

             

得意な人は「アート壁面作家」という
園を回って
壁面をつくる仕事をすればいい。

そこに割く時間とお金が園にないなら、
無理して完成度の高い大人よがりな壁面を
つくらなくていい。
自由あそびの中で子どもたちと一緒に遊びながら飾ればいい。

もっともっと柔軟に考えたい。

 

わたしたち保育士がすべきこと、できること。

未来そのものであるこどもたちのために

すべての大人ができることを、一緒に考えていきませんか?

 

 




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